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提案

Webサイトを実験するということ

2026-05-19 0

長さ: 中

読み口: 重

独自性(視 / 論): [R]珍しい / [R]珍しい

 今のご時世、わざわざサイトを立てたことについて、前回は単なる挨拶だったので、今回はもうちょっと掘り下げて語ってみようと思う。

サイト始めました。

Contents
  • 1.設計思想の話
  • 2.実装の話
  • 3.サイト名とロゴ

1.設計思想の話

 Conceptのページにざくっとは書いてるが、まずはこのへんの話。

Concept

 全体を貫くのは、Webにおけるユーザー体験って何じゃい、というそもそも論。
 UXというのは、UI部品の挙動を指すかのように矮小化されてるフシがあるが、そうではなかろう。

 何かもう、Webサイトは終着点に達したと錯覚してる人も多いかも知れんが、まだまだ提案できる隙はたくさんある。「今この瞬間」という名の勝ち馬に乗るのが常態化してしまうと、そのへんが麻痺しがち。
 横一線に最適化した時点から、Webサイトの時計の針は止まったままなのではないか、という視点で見てみれば良い。

 ユーザー体験というものに真正面から向き合ってみれば、とりあえず以下の要素は一旦脇に置いて考えるのがスタートラインではないか、という仮説が立ち上がる。

広告  それがECサイトで無ければ、サイト自体が自身の広告塔で無ければ、無理して収益化の幻想に囚われる必要は、実は一切無い。
 昨今の流れとしても、広告レスがサブスクの売り文句になっている時点で、それはもうネット全体としても、「広告がユーザー体験の毀損要素である」と認めてることになる。
(ちなみに、今使ってるサーバーのレンタルプランでも、広告レスは有償プランである)
PV至上主義  →広告による収益化を狙ったもの。
 ユーザーの滞留が購買行動に繋がりやすい、という反応モデルを前提にしているわけだが、反応と体験は評価軸そのものから別物。
タイトル釣り      →広告による収益化を狙ったもの。
「読んでもらえば価値が判る、読んでもらうためにタイトル釣りをする」は詭弁。
 タイトルに釣られるような読者が、真面目に記事の価値をジャッジ出来ると思うのは虫が良すぎないかね?
多くの人に見てもらいたい     これは一見すると正当で否定しにくいように見えるが、実はかなりの罠が潜んでいる。
 これが「定説化」することで得をするのは誰か?
 タダでコンテンツが欲しい人たちからすると、これが定説化することで供給源が安定確保できて、さぞかし都合が良いだろう。
 さらには、収益化を狙ってる供給者(サイト側)からすれば、堂々と本音は言いにくい(特に日本はその傾向が強い)ので、同じく実に都合の良い模範解答なのだ。

 もう一つ決定的には、ユーザー体験については1ミリも言及していないことにも気付くだろう。
わかりやすさ これも一見すると正当で否定しにくいように見えるが、こちらも大きな罠が潜んでいる。
 こちらは別途記事を分けて語ろうと思うが、あらましだけ言っておくと、対象読者レベルの想定をちゃんと説明できますか? という問いかけである。
 レベルを落としすぎると、それはタイトル釣りと等価になってしまうのだ。

 一言で言えば、Webサイト構築における「常識」をここらで一回疑ってみましょうよ、である。

 ここらを疑おうとすると、サイトの基本方針は自動的に決まってくる。

 スケールは志向しない、だ。

 現在の「Webサイトの教科書」として語られるノウハウはいずれもスケールを最上位に置いたものである。それだけならまあ仕方ないとも言えるのだが、上に挙げた通り、見事にユーザー体験毀損とセットになっているのがギルティ。

 多くの人は「そんなつもりは無い」と言いたいだろうが、教科書通りに従うことによって無自覚なまま利害関係に参加することになり、共犯関係を結ぶことになるというのは、参入障壁の低い界隈では良くある話。むしろ、参入障壁を下げた狙いがそこにある、なんて構造も全く珍しくない。

 スケール志向を忘れるサイト設計をすることで、まずはこれらが内包しているユーザー体験毀損は除去出来ることになる。

 その上で改めて、

 ユーザー体験に真正面から向き合ってみる、のだ。

2.実装の話

 ひとまずはガワとしてWordPressを選んだのは、まあまずは「Webサイトの基本構造」が欲しかったのと、Web屋を営んでいるわけではないが過去に少し触った経験があるからで、そこまで深いポリシーがあるわけではない。

 重要なのは、記事の管理情報を拡張できることと、記事の概略表示を拡張できることだ。

 一般的なブログサイトや文章投稿系サイトの構造は、正直言ってそれらが登場した頃から基本的には何も変わっていない。
 時間にして20年ぐらい変わってないんだ。
 それってWeb技術としてどれくらい昔かと言えば、まだHTML5が完成する前で、Flashが生き残ってた頃の話だ。
 もちろん、その20年の間に枝葉の表示方法がよりリッチになったのは確かだが、情報の扱いそのものは特に何も進化していない。

 記事が時系列に縦に並んでおり、記事は一定の長さ以上は「続きを読む」で隠され、カテゴリーやタグ単位で分類され、大体年月単位でアーカイブされる。サイト内検索はテキストフィールドが置かれてるぐらいの簡素なものが関の山だろう。
 まあ、多くの人が脳内に思い描くサイト構造で近似してしまうだろう。

 これを完成形にして終着点と考えるのは、あまりにも早計が過ぎる。

 例えば別の目的のサイト、ECサイトに目を向けてみれば、そこに並ぶのは文章記事ではなく数多の商品情報なわけで、検索軸が豊富に用意されていることが見て取れるだろう。
 記事カテゴリーに相当する商品ジャンルはもちろんのこと、価格帯やメーカー、ジャンルごとにも個別の検索軸が用意されており、それがネットショッピングというユーザー体験を生んでいる。

 さて、文章記事のサイト構造に戻ると、テンプレ通りのカテゴリーや投稿年月やテキストキーワードだけで、ユーザーは思い通りに記事を探せるだろうか?

 記事の長さで大まかに見分けたいと思ったことはないか?
 記事の密度や重さで見分けたいと思ったことは?
 タイトルと内容が乖離していて「コレジャナイ感」を抱いたことは?

 技術的に可能か不可能かで言えば、ブログが登場した時点でも可能だった、と言える。
 少し時代が進んで、それこそWordPressが登場して、それをベースにWeb屋さんがコードを触ってカスタマイズするような段階であれば、間違いなく可能だったわけだ。
 ここで挙げたような「ユーザー体験上の課題」さえ思い付けば、各記事に属性情報を追加して検索条件にも追加して、後はタイトル釣りが起きにくいように、タイトル以外の予告文を付ければ良い。

 やらなかった理由は何だろうか。

 シンプルに、何らかの不都合があったわけだ。

 単純に、その追加する情報の精度を安定させるための手間暇や能力の問題もあるだろうが、最も大きいのはスケール志向と食い合わせが悪いから、だろう。
 特にタイトル釣りが出来なくなるのは自滅行為である、という判断が働いた可能性は高い。PVを落としかねないもんね。

 ならば、スケールを志向しなければどうか? やらない理由が、少なくとも丸ごと一つ消える。

 そして手間暇や能力の問題だが、これについては、ここ数年で一気に解決の目が出たと言える。

 生成AIだ。

 生成AIに記事の分類情報と予告文を出力させるプロンプトを与えれば、手間暇問題と精度の安定性問題はクリアできる。
 さらには、この際だからそのプロンプトも公開することで、透明性や再現性の宣言にもなるというオマケ付きだ。それでも何らかの問題があれば、プロンプトをデバッグすればよろしい。

 最後に残ったやらない理由は、「馴染みが無い」ぐらいだろうが、それってまさに「今この瞬間」という名の勝ち馬に乗る発想以外の何物でもない。ユーザー体験に真正面から向き合えば、もうちょっと違う言葉が出るはずじゃないかね?

3.サイト名とロゴ

 とまあ、わざわざ今のご時世に、ブログサイトのユーザー体験についてのド直球の提案を実装してやろう、というのが基本発想である。

 しかし、そのためにはスケール志向を手放さなくてはいけないのも前述の通り。

 まあこれは性格的な問題でもある。隅っこの方が落ち着くのだ。

 そういうわけで、狭さと孤立を一言で表すべく「四畳半dotwork」というサイト名を思い付く。
 dotworkは「点描」の意味ではなく、ここではnetworkの”net”に対する”dot”、あくまで点の活動だぞと言っている。

 ついでだからロゴまで作っちゃう。

 ちゃんと畳四枚半で四の字である。当初はもっとファンキーで「文句あっか?」な感じをイメージしてたが、検討中に気に入った英字フォントに合わせた結果、比較的に落ち着いたイメージになった。

 スケールを志向せず、別にSNSもやってないから誰に告知するでもなく、誰がどうやってこのサイトに行き着くかも知ったこっちゃ無いのに、この手間暇である。

 まあこれは性格的な問題でもある。利害関係を持たない馬の骨が、そこそこレベルの新提案をかまして見せるって、すごく面白いじゃない。

 利害関係の無いモノ作りというのが、一番自由なのじゃぞ?

 その自由さに従って、今まで隠し持ってたアレやコレやをひっそりと公開していこうかと思う。


UX論Webサイト設計論
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